三大予備校(さんだいよびこう)とは、日本国内の大学受験界において駿台予備学校、河合塾、代々木ゼミナールの3つの予備校を指す言葉。河合塾が全国に台頭してから使われた用語である。この3校の頭文字を取ってSKYとも表記する。生徒数や事業展開の規模(模擬試験や受験関連書籍、受験情報提供等)で他の中小予備校を圧倒している。一部で四大予備校という用語も使用され始めているが、4つ目の大手予備校が何処であるかという点に異論が多く、新聞や雑誌などで使用されるには至っていない。 概説 歴史的には駿台予備学校が最も古く、代々木ゼミナール、河合塾がそれに続く。河合塾はもともと愛知県におけるローカルな予備校であったが全国に展開した。 河合塾の東京進出前後時期のこれら三大予備校の展開をモデルとした小説作品に城山三郎著『今日は再び来らず』(講談社文庫;絶版)があり、当時の三大予備校の各々の特徴が描かれている。 三大予備校が全国展開を強めた1980年代あたりから、受験生の間では「生徒の駿台、講師の代ゼミ、机の河合」と言われてきた。駿台は受講生のレベルが高く、代ゼミは人気講師の看板が強く、河合は机が広いのがウリ[1]という意味。これには、首都圏の受験生にとって河合が比較的塗装工事な存在であったことによる揶揄が含まれるが、河合の首都圏での基盤も強くなってきた近年では以前ほど言われなくなっているようである[要出典]。 比較表 予備校名 駿台予備学校 代々木ゼミナール 河合塾 略称 駿台 代ゼミ 河合 校舎数 出版社名 駿台文庫 代々木ライブラリー 河合出版 模擬試験の呼称 駿台模試 代ゼミ模試 全統模試 過去問題集の呼称 青本 白本 黒本 大学別模試の呼称 実戦模試 プレ オープン 衛星通信講座の呼称 サテネット サテライン サテライト 模擬試験 三大予備校はそれぞれ各大学対応模試を 食事制限しているが(代ゼミはプレ、河合はオープン、駿台は実戦模試とそれぞれ呼んでいる)、駿台予備学校は難関国立大学のみしか実施していない為一番少ない。以前は代ゼミは地方の私大や国公立大までカバーしていたが、現在では河合塾と実施大学数では変わらない(実施大学・回数は若干、異なる)。 現在では一部の大学冠模試などにおいて、駿台予備学校はベネッセ、河合塾はZ会との共催になっている場合がある。 脚注 ^ 駿台・代ゼミは大学の大教室で使われるような数人分が横につながった机なのに対して、河合では高校で使われるような一人分単独の机であったため。現在は三校ともほぼ個人机に統一されている。現在の「机」とはテキストがしっかりしている、自主学習支援環境が強いなどの意味を持つ。 高等学校 全日制高校 傾向 公立高校は、基本的には都道府県ごとに募集要項が発表されるが、予備校に対する入学規制は見られない。しかし建前では過年度生も入学可だが、実際は生徒指導上の理由などで受験後に入学不可になる場合もある。ただし単位制の学校では、過年度生にも幾分開放的な傾向があるようである。中学校卒業後の経過期間によっては内申書などの取り扱いが現役生と違う。 私立高校は、過年度生も入学可の学校も一部あるが、1年度ないし2年度の経過の場合のみ入学可の学校や、入学不可の学校も多い。傾向的には、入学偏差値が高いほど、つまり名門校と言われているほとんどの進学校では過年度生の入学が不可能な学校が多い。背景には過年度生を入れると現役合格をうたえないためと言われている。また、それらのいわゆる名門校の中には、高校募集がない「完全中高一貫校」も多い(この場合は過年度生のみならず中卒現役生でも入学できない)。また過年度生の受験を認めていても、現役生と同等に扱わないことを公表している高校もある。 国立高校は、私立校と同様に入学可の学校と入学不可の学校がある。また受験可否を現浪ではなく生年月日で指定している場合もある。 上記の様に過年度生が入学できない場合があるため、そういった人を対象にして、高校への過年度生入学について扱っている書籍が発行されている(以下を参照)。 総ガイド高校新入学・転編入 全国版(オクムラ書店) ISBN 4860530268 日本全域の国公私立高校へのアンケートの結果をまとめている。過年度生受け入れ可否も記載。5000校へアンケートしたと書かれているが、実際に書かれているのは1000校程度である。 中学卒・高校中退からの進学総ガイド(オクムラ書店)ISBN 4860530357 高校以外の進路も書いてある。個別学校の過年度生受け入れ可否はない。 親子で選ぶ志望校高校受験学校生活ガイド 首都圏(清泉図書)ISBN 490144610X この書籍には、首都圏のほとんどの私立高校の過年度生の受け入れ可否や、運転免許の取得可否などが記載されている。 高校受験案内 旺文社版 東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・山梨 2005年入試用(旺文社)ISBN 4010090928 各私立高校の一部に一浪受け入れの可否が掲載されている。 一般の高校受験案内書では、過年度生の入学可否が載っていないことも多い。載っていてもごく一部のみだったり(学研など)、一浪のみの記載だったり(上記の旺文社など)することもある。 実情 旧制時代は高等小学校に一旦入学して再度受験するという者もかなりいた。(栗林忠道、井上靖等)。亦夏草冬濤に出てくるように留年するものも少なからずいた。そのため中には3歳も年齢が上の者と同じになって怖かったという体験談もある。 出身大学名よりも出身高校名が重視される地方では、進学校に不合格になった場合に浪人する生徒が多い。 特に福島県いわき地方などでは、学力評価の高い進学校の数が少ないため、弊害が指摘されている。[1]また、北海道では、元々地元志向が強く、さらに長期不況による経済的事情で私立高校を受験しない生徒が少なくないことからこのような傾向になる場合がある。 一方で、出身高校名が重視される地方でありながら、内申書の配点比率が高いため浪人生が少ない北海道や静岡県、愛知県、福岡県のような県もある。 特に愛知県では、首都圏や京阪神圏以上に国立大学への入学志向が高いが、これは高校入試での失敗をロンダリングするため、伝統の浅い高校の受験生が難易度の低い地方の国立大学を受験する傾向があるからで、名古屋圏の私立大学が育たない要因の一つとなっている。 北海道や福岡都市圏では公立高校の権威が極端に高く、ハイレベルの私立高校でさえ「私立」の一言で片付けられる程である。背景は福岡都市圏では不明であるものの、北海道では元々(高校進学に限らず、就職の面でも)地元志向が非常に強く、特に長期不況などの経済的な事情から、郡部や地方都市を中心に、親元からの通学を希望する親・親戚の意向が強く働いていることがあると言われている。 宮崎県の私立えびの高原国際高等学校では、過年度生しか入学を認めていない。同校は中退者を主対象にしているためである。 過年度生の受験に当たっては、医師による健康診断書の提出を求める場合も多い。