仮面浪人(かめんろうにん)とは主に、滑り止めの大学には合格したものの、入学を最も希望していた大学には落ちたという場合に、合格した滑り止めの大学に入学・在籍しながら、それとは別の希望する大学(ほとんどは在籍している大学よりも受験偏差値で上位の場合が多い)の入学試験のための勉強をしている状態にある学生受験生のこと。 概要 「仮面」とは、滑り止め大学に在籍し学生の仮面を被っている立場を指して言い、「実質的には浪人」のためこう表現する。 メリットとしては、合格した滑り止めの大学に入学せず、純粋に浪人した場合、次年度の入試で第一志望の大学はおろか、滑り止めの大学にすら不合格となってしまって、受験した大学のどこにも入学できなくなるというリスクを回避することが挙げられる。一方デメリットとしては、在籍している大学の勉強と受験勉強を並行して行うため、個人によってはどっちつかずとなり留年・不合格となる可能性が高いことが挙げられる。なお、在籍中の大学で一定の単位を取得している場合は他大学に転学や編入学ができる制度がある大学もある。 大学に比べれば数はかなり少ないが、高校などでもFXは存在する。難関大学への進学を予定しているが、地元に進学実績の高い高校が少ないため入学が厳しい争いになる場合、滑り止めで受かった高校に通いながら目標高校の合格を目指すという事が行われる。 仮面浪人の拡大 最近では、大学院の博士後期課程受験に失敗した修士課程修了者が、聴講生や研究生の資格で大学院の授業に参加しながら翌年の先物取引を目指すことや、公務員になって職場に適応できず在職のまま公務員試験を受験し続けるようなことも仮面浪人というようになっている。 大学受験の倍率低下に比して、中学受験は依然活発である。これは、一部都市圏における公立中学への信頼度低下や、少子化の影響で子供ひとりあたりにかける教育費が増加したことなどが原因と考えられる。その一方、中学受験による親の経済的負担の増加も著しい。また、公立の中高一貫校や小中一貫校も出現したが、一部の人たちしか享受できないとして批判がある。 教育費は、現代の家庭の家計状況を測る重要な基準となっており、家計支出に占める教育費の割合はエンジェル指数と呼ばれる。これは、食費の割合であるエンゲル係数になぞらえたものである。 受験の失敗による受験生本人の尊厳の回復が約束されないままの受験制度の現状存続には、「青少年の尊厳を傷つけるものであり好ましくない」との批判が一部から挙がっているが、一方で「受験は人間が大人になるうえで避けて通れない通過儀礼であり、単に学力だけでなく、競争や自制によって集中力や向上心、自立心等を鍛え、涵養していくためにも重要といえる」と賛成する意見も多く、今もって具体的な解決は為されていない。現在、上級学校で入学試験重視の学校制度を維持している国は先進国では日本を含め少数である。これは、日本では入ることが困難であるが、外国の大学では卒業が困難であることと密接な関係がある。 とは言え、少子化と学力低下が相まって、選り好みをしなければ大学へ入学するのは極めて容易になった。最近では、高度成長期のような受験戦争は一部の難関校や人気のある学部(例えば旧帝国大学や国公私立を問わず人気のある大学、医学・医療系学部、法学系学部、経済系学部、外国語学部など)に限られてきている。 日本以外での現状 この記事の正確さについては疑問が提出されているか、あるいは議論中です。 詳しくはノートを参照してください。 諸外国の典型を俯瞰すると、大陸ヨーロッパでは個別の大学による入学試験がなく、大学入学資格試験に合格すればいかなる大学にも原則として入学しうるという制度が一般的である。アングロ・サクソン諸国では、センター入試のような共通試験と面接により、大学ごとの入学者選抜行われる。例としてアメリカでは、縁故入学や入学許可を寄付金といった形で売買することが倫理的にも法律的にも禁じられていない(階級社会)。同時にアメリカの最高水準の大学の入学許可を得るのは、受験(努力して合格する)という範疇を越えており、家柄や天才的才能、誰から推薦状を貰っているかなどといった先天的な部分が大きく影響する(俗にグラスシーリング[1]と呼ばれる)ため、トップレベルの大学への入学が困難である事も多い。もちろんSATの様な共通試験もあるが、成績が並んでしまう時に、環境や縁故関係が左右する事も少なくない。また私立の学費が年間数百万円となるなど、これもやはり環境が進学を左右する事は一般的である。例としてイギリスでは、オックスフォード大学ないしケンブリッジ大学への入学資格の有無は生まれたその時点でほぼ決定していると云われる。 アジア型は大抵の国々が日本同様の制度であり、一般に社会的キャリアを目指してよい学校に入るため、かなり過酷な進学競争が行われる。これを一種の文明病だと批判する声もある。また、これに関しては中国の科挙制度の影響を受けているのではないか、という説もある。 大陸ヨーロッパでは一般的に無期限の在学が可能で学費も無償かそれに近いため、働きながら卒業を目指す学生も多く存在する。アングロ・サクソン型は、大学及び大学院が最も学業が忙しくなる期間であり、働きながら卒業を目指すことが難しい。(フランスを除く欧米の大学ではこのような制度であるため、日本のように、在学中に就職活動を行い、卒業と同時に就職することは少ない。)そのために主に(税制で有利なため)民間の奨学金やインターンシップといった制度が家計面で補完的な役割を担っている。アジア型は、卒業までの期間が法的に定まっている場合が多く(日本の場合は最大8年間とされる)、一部の優秀な学生以外には有利な条件の奨学金が与えられないために、親の経済に依存せざるを得ない。アジア型の極端な例が韓国と日本であり、両国とも国家及び民間による教育に対する公共投資額が低い傾向にある。 また、日本では「欧米諸国では学歴が個人の生活に大きな影響を及ぼさない」という見解があるが、実態とはやや異なる。つまり、より良い大学に進学することが、より良い就業機会を与えることに繋がる点では同じである。但し、アジア型のように一般家庭の子女でも上位大学を目指すことが出来るといった環境は、それほど一般的ではない。言い換えると、日本ほどには就学機会が開かれていないため、日本のように「学歴は努力の証」と言い切ることもできない状況がある。一例を挙げると、英国においては、ケンブリッジやオックスフォードといった上位大学に進学するということは、個々人の学力や教養の高さだけではなく、その子女の家柄や経済状況が非凡なものであることも意味する。